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将来、実家をどうするか

2024.06.12

最近よく「将来的に実家をどうするか」という課題を耳にするようになりました。これは少子高齢化による人口減少、高齢者の増加、一人暮らしの増加などが影響しているとされています。

解決手段は単純ではないかもしれませんが、大きな方針としては「実家じまい」と「家じまい」のふたつが現実的であるとされています。「じまい(=仕舞い)」・・・つまり家を畳むプロセスです。

 

1)「実家じまい」
親や祖父母など、親族が所有する家を処分することを指します。主に子供の視点で家を整理し、将来的な維持や相続手続きの負担を避けるために実施します。 

2)「家じまい」
所有、居住している家を処分することを指します。自身の終活の一環として行われていることが多く、子供や孫に相続させず、自分の意思で家を処分する行為です。

 

 

 

「相続」で想定される問題

 

ここからは「実家じまい」に焦点をあて、想定されるポイントをご紹介します。「実家じまい」が発生するタイミングの代表例は、親が亡くなって相続が発生した場合です。

いざ相続したとしても、遠方などで住めない場合は「空き家」状態になります。そうなると、相続税以外にも様々な費用がかかってきます。

親であれば子どもになるべく迷惑をかけたくないでしょう。相続人が複数いる場合には、人間関係や相続問題でも齟齬が発展する恐れもあります。

5年先、10年先を見据えて、少しでも元気なうちに便利で環境の良い場所に移り住むことは、子どもの安心感にもつながります。しかしながら「実家じまい」は人生にとって大きな決断です。どのように進めていくべきか、方向性をまとめてみました。

 

相続が発生したことによる
「実家じまい」をスムーズに進めるポイント

1)目的の整理
親族の理解を得るためにも、なぜ実家じまいをすることにしたのか整理する必要があります。 

2)家族との協議
家族会議を開いて、時期や役割分担、業者選び、費用について話し合いましょう。

3)整理の開始
家具や調度品を要るものか要らないものか決めていきます。

4)処分方法の決定
家具や調度品は「販売」「リサイクル」「あげる」「廃棄処分」など様々な処分方法があります。

5)家の処分
実家の売却には状態や市場価値、家族の将来計画に基づいて計画する必要があります。建物が良好な状態であれば、建物付きでの売却が考えられます。しかし、建物が老朽している場合や市場での需要が低い場合は、解体して土地として売却することが有効です。この選択には、不動産専門家の意見を求めることが有効です。

6)財産の分割
家族間で遺産分割協議を行い、財産を分割します。

7)手続きの下調べ
住所変更、公共料金の停止、保険の解約や変更など様々な手続きが必要になります。いつまでに、どの窓口なのかを事前に調べて一覧表にしていくとよいでしょう。

 

愛着のある「実家」が放置されてしまうことのないよう、家族皆で今後の方向性を話し合う機会を持つことが有効です。そのためには納得がいくような協議と計画が重要になります。

大切な実家について売却、住み替え、その他どう進めていこうか悩まれていらっしゃいましたら、ホロスプランニングの将来設計士もしくは、不動産の知識をもつJPD清水まで、ぜひお気軽にご相談ください。